ナンピン型のEAは、含み損を抱えた状態で同じ方向にポジションを追加し、平均取得価格を有利にする考え方を自動化したものです。仕組みと注意点を整理します。
基本的な動き
- 最初のポジションを持つ
- 想定と逆に動いた場合、一定の値幅ごとにポジションを追加する
- 平均取得価格まで戻った時点で、まとめて決済する
相場が想定の範囲内で戻れば、小さな利益が積み上がります。この性質から、勝率が高く見えやすい傾向があります。
勝率とリスクは別の指標
勝率が高い=安全、ではない
1回あたりの利益が小さく、損失が発生するときに大きくなる設計では、勝率が高くても資金全体では大きな損失になり得ます。
確認したいのは、勝率ではなく次のような指標です。
| 指標 | 見るポイント |
|---|---|
| 最大ドローダウン | 資産が最も落ち込んだ幅 |
| 1回あたりの最大損失 | 損失が出たときの大きさ |
| 同時保有ポジション数 | 最大でいくつ積み上がる設計か |
| 必要証拠金の推移 | 追加時に維持率がどこまで下がるか |
資金が尽きる条件を確認する
ナンピン型は、追加できる回数と資金量に上限があります。想定より大きく一方向に動いた場合、次のいずれかが起こります。
- 追加が止まり、含み損を抱えたまま推移する
- 証拠金維持率が下がり、ロスカットされる
ロスカットが発生すると、それまで積み上げた利益を大きく上回る損失になることがあります。
「何pips動いたら耐えられないか」を計算する
設定したロット数と追加間隔から、どこまでの変動に耐えられるかは事前に計算できます。数字で把握しておくことが重要です。
検証結果を見るときの注意
- 検証期間に、大きな一方向の相場が含まれているか
- 損切りが設定されているか、それとも戻りを待つ設計か
- 初期ロット数が、検証時の口座資金に対してどの程度か
検証期間が短い場合、資金が尽きる局面が含まれていない可能性があります。
まとめ
ナンピン型EAは、小さな利益を積み上げる一方、損失が一度に大きくなりやすい設計です。勝率ではなく、最大ドローダウンと耐えられる変動幅を確認してください。
用語の意味は最大ドローダウンで解説しています。